【不動産をかしこく売る・売らない方法】未登記建物

【不動産をかしこく売る・売らない方法】未登記建物

建物表示登記をご依頼いただきました。
建物を登記していないお家
けっこうあります
 
 
今のような低金利・長期返済の住宅ローンが無い時代
お金をためてから家を建てる時代には
建物の登記をしないことがよくあったようです
 
 
建物を登記しなくても
固定資産税はきます
相続もできます
 
 
でも、次の場合は建物登記が必要になります
1. 売買等により第三者に所有権を移転するとき
2. 借入れに伴い抵当権等を設定するとき
 
 
その理由として
不動産登記には
「対抗力」
「権利推定力」
「形式的確定力」
と言われる強い効力があるので
不動産の登記をした者は
その権利を第三者に対抗できるようになります
 
1.の場合、売買でお金を払った買主は
公に誰にも負けない所有権を持てないと困りますよね
 
第三者が先に登記をしてしまうと対抗できないなど
不利益をこうむります。なので登記が必要です。
 
2.の場合、お金を貸した人は
お金の返済が受けられないときには
他の者に優先して
抵当権を設定した不動産から
弁済を受けれるようにしておかないと
不安ですよね
 
後からお金を貸した人が先に登記をしてしまうと
その不動産から優先して弁済をうけることができません
 
なので登記が必要となります
 
 
けれども
お金をためて建てた家を(借入れがない)
子孫が相続して代々住むには(相続はあっても他人に売ることはない)
登記がなくても特に困らないわけです
 
又、昔は
「建てたら登記する」意識が
今よりも薄かったように思います
 
実際、実は私の実家も建物登記がありません。
田舎の古い家で
祖父・父・母が共同で建てたことになっていますが
建物登記はしていません。
すごく田舎なので
「将来売るかも」
とは考えなかったのだな、、、
このまま売ることなく
いつの日か取り取り壊すことになれば
建物登記はなくても特に困ることはありません
 
でも、
もしも
「売りたい」
と思ったときには
建物表示登記と所有権登記をしてからでないと
売れません
 
そうなると
祖父はと母は亡くなっているので
その相続人全員と相続について協議が必要になるのですが
 
 
面倒だ
 
 
兄弟とならまだしも
日頃おつきあいがなくなった親戚と協議して
実印と印鑑証明書をもらわなければ
登記できないなんて、、
 
実家は
「売ることはない」
というよりは
「買うひとがいない」
という
かなりな田舎なので
とりあえず放っておこうと考えていますが
(幸い土地は祖父生前のうちに父母の名義に変更してました)
 
 
「買うひと」がいなければ
手を離れない不動産
 
 
未登記のまま相続を重ねていくと
「売ろうに売れない」
又は
「売るためには多額の費用と多大な労力が必要」
な不動産になってしまい
売るタイミングを逃してしまうかもしれません
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

 

 

 

【かしこく不動産を売る・売らない方法】豆知識
「いらない土地は国に返す!」ことができるのは
まだもう少し先のようです。。。
法律は令和3年4月に成立しましたが
施行期日は未定です。